ゲンちゃんからみなさんへの
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原点に立ち返る (平成23年12月)
カバの潜り(ゲン画伯)

 早いものですね。動物園も初冠雪を迎えました。冬は冬らしくあって欲しいですね。

 年末を迎え、来年に向けての施設の設計が大詰めを迎えています。現在のキリンやカバがいる総合動物舎を建て替える大型草食獣館、職員手作りの檻が並ぶ北海道産動物コーナー、やはり老朽化が激しいため立て替えを計画しています。

 現在の総合動物舎は昭和42年のオープンからある最後の獣舎です。寝室は飼育頭数分つまりキリン、カバ共に2部屋づつしかありません。繁殖をしても子を長く飼育することはできないために、他の動物園に出すしかありませんでした。次の世代を継ぐ子を飼育できなかったのです。

 新しくするのであれば最低3部屋は必要です。なんせそれだけでも建物が大きくなります。つまり予算とのにらめっこです。この財政難の中でのギリギリを目指しそれでも過去最高額の予算が必要になる焦り、さらに旧遊園地跡地での建築を予定しているので冬期間はペンギンの散歩を待つ来園者のための暖を取れる休憩所も必要だと考えていました。

 いつの間にか、さまざまな要素のすべてをどう納めるかを考えるようになっていました。何かしっくりこない、もやもやとした思いが募っていました。旭山らしさって何だ?原点に立ち返って図面とにらめっこしました。思いっきりの良さ、常識をベースにしない、だったとふと我に返りました。たくさんの方にご迷惑をかけながら設計は進んでいます。振り返ることなく前を向いて進み新たな年を迎えたいと思います。

 
 観光客がたくさん訪れるようになり、地元の方の足が遠ざかり数年が経ちます。地元の方もお客さんが来たから連れて行く場所になり、昔のように自分たちのために行く機会が少なくなったのではないでしょうか?
 冬期閉園をしていた頃、市民からおたくら冬は失業保険もらってるのかい?と心配されました。今では冬こそ旭山になりました。

 旭川に根を下ろした動物園でありたい。ずっとそう思っています。仲間を誘って、ぜひ自分たちのために動物園に足を運んでいただけたらと今回の企画を実現しました。

 日ごろの感謝を込めて、旭山動物園からのささやかなお年玉です。