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マルミミゾウの「ナナ」が天国へ

 総合動物舎で飼育展示していた、マルミミゾウの「ナナ」が4月21日に死亡しました。「ナナ」が息を引きとるまでの経過をお伝えします。

マルミミゾウ「ナナ」:1980年に旭山動物園に来園。このとき、推定2〜3才で、野生個体でした。



4月15日

 午後3時頃、放飼場で横になって、起立できない状態で発見されました。職員総掛かりで起立の補助を試み、1度は起立寸前まで立ち上がるところまでいきましたが、そのまま倒れ、その後は起立不能になりました。
 緊急治療を平行して行いましたが、反応がなく、当日は屋外放飼場で温風暖房機を用いて保温、食欲は旺盛だったため、エサを口の中に運ぶ補助を行い体力の保持をはかりました。


職員総動員で「ナナ」の起立補助している様子
4月16日

 午前9時から、再度職員総掛かりで起立補助を試みましたが、頭をあげる力がなく起立補助を断念しました。すぐに起立することはないと判断し、放飼場内の鉄柵の除去作業を行い、午後12時頃からクレーンを補助として使いながら、体を持ち上げることなく(内臓の圧迫、頸椎・関節の損傷を防ぐため)少しずつ移動し、3時間ほどかけて寝室に移動しました。

寝室に移動している様子

4月17日〜21日

 寝室移動後も、保温、採食の補助を行い経過観察、鎮痛、補液などの治療を行いましたが、19日から食欲が衰え始め、20日には食欲はなくなりました。体温も寝室収容時には36℃〜37℃(ほぼ正常)だったものが、20日には33℃まで低下していました。そして、21日午前2時、呼吸停止を確認し、死亡と判断しました。
 死因については、病理検査の結果を待ってから探っていきたいと考えています。生前の血液検査からは原因と考えられる結果は認められていませんでした。

寝室での「ナナ」の様子

 この「ナナ」は子どもから大人まで大人気で、特に「ナナちゃ〜ん」と、たくさんの来園者に呼ばれていました。ゾウの寿命は約60年。「ナナ」はまだまだこれからという歳であったのでとても残念です。今までの激動の旭山動物園をずっと支えてきた「ナナ」。安らかに・・・。

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